中古車販売大手の「ビッグモーター」は、自動車整備の業界では悪評で有名だったそうですが、今回の不正はなぜバレたのでしょうか。
第三者委員会の調査報告で不正は既に判明していましたが無視されていました。
公にバレたのは、現役社員による内部告発と元幹部の中野優作氏の証言、また被害を被った保険会社がその要因に当たりそうだということが分かりました。
他にも、兼重宏行社長の年収についても調査しています。
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それでは早速見てみましょう!
目次
ビックモーターの不正はなぜバレた?

出典:公式HP
今回の不正はなぜバレたのは、まず一つに第三者委員会の報告書です。
ビッグモーターの第三者委員会が作成した調査報告書によると、ゴルフボールを靴下に入れて車体を叩くなどして車の修理箇所を増やし、修理費用を水増しして損害保険各社に保険金を請求していたということが判明しました。
このような不正は2020年以前から行われていたと言われています。(参照:テレ朝news)
内部告発は現役社員
ビックモーターの今回の不正がバレた原因は、現役社員による内部告発もあったようです。
2021年6月当時、ビッグモーター熊本浜線店に勤務していた社員が、工場長から、自然にパンクしたように見せかける穴あけ方法のレクチャーを受けたと言います。
他の工場でも社員が経営陣に対して不正を告発していたようですが、特段の調査を行わず、無いものとして扱われていたようです。(参照:モデルプレス)
不正を行ったり、告発に対してきちんと調査を進めなかった理由としては、修理部門に対し厳しい営業ノルマが課されていたことがその原因と言われています。
店舗前の街路樹に除草剤散布も内部告発されていた

出典:Twitter@auelbuch
ビックモーターの店舗前の街路樹だけ異様に枯れているという情報がネット上で出回り、問題となっています。
こちらの問題も今に始まったことでは無かったようで、細やかな抵抗とも取れる内部告発も上がっていました。
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兼重宏行社長のLINEも流出
今回の不正の騒動が起きてから、兼重宏行社長自ら全店舗の店長に向けてLINEでメッセージを送りました。

出典:Twitter@takigare3
その内容がメディア批判だと今度は叩かれているのですが、このLINEを入手できる関係者のうちの誰かがリークさせたと考えると、社長の立場を思うと、身につまされる思いもしなくはないです。
ex)レオパレスも内部告発を受けていた

出典:デイリー新潮
一方で、このように社内の内部告発によって不正が明らかになった企業は他にもあるのでしょうか。
建築基準法違反に、消防法違反や火災予防条例違反など様々な不正が明らかになったレオパレスの問題は記憶に新しいですが、実はそれ以外にも社員9名が実名で暴行やセクハラの被害を訴えた内部告発文書がありました。
その加害者は現役の広報部長の高野宏之氏と名指しされていましたが、隠ぺいして済ませようとしていたそうです。(参照:文春)
ビックモーターやレオパレスなどの大手企業は外部の弁護士に委託して、コンプライアンス窓口が設置され、内部告発ができる仕組みを取り入れてはいるものの、
その事実を隠ぺいしたり、調査を進めず無かったものとしていたのであれば、全く機能していないのと同じことになり得ます。
そんな上層部の権力が働いてしまったのがビックモーターやレオパレスに共通しているのではないでしょうか。
元幹部の中野優作の証言

出典:livedoornews
ビックモーターの元幹部の中野優作氏も、自身のYouTubeチャンネルで内部情勢を明かしていたようです。
元幹部の中野優作氏はインタビューで
「創業者の兼重宏行さんは僕にとっては父親の存在で、絶対にこんなことは許さない人です」(引用:モデルプレス)
と打ち明けていました。
不正行為の背景にはビックモーターの世代交代か
続けて中野優作氏は、自身が務めていた7年前まではこのような不正行為は無かったと話します。
創業者の兼重宏行氏は、すでに第一線からは退いており、それに伴い幹部のメンバーも交代が進んでいると言います。
現在も社内には知り合いが多く、会社には恩義を感じている為、中野優作氏は当初、名指しを避けてきたそうですが、
「人事にかなり問題があると僕は思ってます」(引用:モデルプレス)
と語りました。
「上にいい話しかあげないような人しか登用されなくて、その人たちはもうめちゃくちゃ現場にプレッシャーかけるんでね」
「つまり会社の方が怖いからお客さんの方にぼったくりをして、自分のポジションを作るようにし始めて。そういう人がすごいすごいって(社内で)騒がれるんですよ」(引用:モデルプレス)
とビックモーターの近年の幹部の内情について明かしていました。
保険会社も積極的に情報公開に関与
今回の不正問題により、保険会社も多額の被害を被っています。
今回のビックモーターの不正に関する調査報告書は誰でも容易にアクセスできます。
調査報告書を受け取る立場にある保険会社も当然報告書の内容を知ったでしょうし、不正金額分は戻してもらう姿勢でしょう。
となると、保険会社が積極的に情報公開に関与してる可能性も考えられます。
特別調査委員会による全50ページに渡る調査報告書の一部を抜粋し要約すると
- 時期代表取締役社長が確実視される現副社長らの判断で、頻繁に工場長および工場従業員の降格処分が行われていた
- 直近3年に限っても47名の工場長がフロントへの降格処分を受けている
- 被処分者に弁明の機会は与えられず、降格処分の理由も明確でないまま一方的な通告
- 降格処分は基本給の大幅な減給はもとより、転勤が伴う場合もあるなど被処分者の生活に大きな影響を与えた
- 有無を言わせない降格処分により、従業員を過度に委縮させ、経営陣に盲従することを余儀なくさせる企業風土が醸成された
という内容です。
これでは、従業員からの内部告発や抗議が生まれても何ら不思議ではありませんね。
今後ビックモーターはどうなる?

出典:産経新聞
7月25日の午前中にビックモーターは都内で記者会見を開きましたが、経営陣の関与については一切否定のする姿勢を示しました。
その謝罪会見には、工場長を始め現場へ厳しい指示出しをしていたと言われる兼重宏一副社長の出席は無かったそうです。
先の中野優作氏の証言にもあったとおり、人事にかなり問題があると言われていますが、今回の不祥事発覚を機に、今後ビックモーターはどうなるのでしょうか。
会見で、陣内司管理本部長は
「息子も含めて経営に深入りすることは一切ありません」「完全に退陣する」(引用:弁護士ドットコムニュース)
と述べていました。
経営体制を変え、復活を目指しているようです。
しかし、ビックモーターの大半の株の保有者はオーナーである兼重宏行社長と兼重宏一副社長ですので、経営陣から二人が退いたとしても、会社の決定権が二人に留まることには変わりはないのです。
まとめ
中古車販売大手の「ビッグモーター」が、保険金を不正に請求していたという不正はなぜバレたのか調査しました。
- 第三者委員会の調査報告が上がっていたが無視されていた
- 現役社員による内部告発(車体破損・街路樹に除草剤・兼重宏行社長のLINE流出)
- ex)レオパレスも内部告発を隠ぺいしていた
- 元幹部の中野優作氏によると幹部の世代交代が不正の要因と証言
- 保険会社が積極的に情報公開に関与している可能性
- 経営陣を変え復活を目指しているが、兼重親子が実権を握り続けることには変わりはない
不正繋がりで最近驚いたニュースは広末涼子さんの不倫騒動でしたね…。
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